悪夢。
昨日の夕方、いつものように散歩に出かけようとした。
家の前の道を渡った時、気配を感じて振り向くと、近所の外飼いのワンコが一目散に走ってきた。
とっさにクルタを私の後ろに行かせたのだが、間に合わず、クルタにそのワンコが噛み付いた。
「やめてー!!」
と絶叫した。
引き離した。
でも、また噛み付く。
ギャンギャンわめく、クルタ。
私は体をクルタとそのワンコの間に入れた。
私の首に噛み付くそのワンコ。
でも、クルタの顔や首を守らなければと。
近所のお宅の駐車場とは言え、すぐそこは車通りの多い道路。
クルタのリードを離してはいけない。
私も必死だった。
そのワンコは引き離しても引き離しても、何度も何度も噛み付いてきた。
「誰か!助けて!誰か!助けて!」
と絶叫し続ける私。
殺される
本当にそう思った。
長く感じた時間だった。
5分くらいのことだったとは思う。
通り過ぎる車の人と目が合い、「助けて!」と言ったのだが、通り過ぎていった。
それでも、私は叫び続けた。
すると、近所の歯医者さんから、女性が出てきた。
「助けて!!」
すると、その女性はもう一人女性を連れてきてくれて、そのワンコを引き離してくれた。
「大丈夫ですか??」
と言われたけど、私は放心状態だった。
クルタを抱きしめながら、その場にへたり込んでいた。
騒ぎを聞きつけて、ご近所が集まってくれた。
いつも挨拶を交わすワンコを飼っている方もいて、声を掛けてくれて、やっと私も口が聞ける状態になった。
とりあえず、クルタは立っていたので、骨は折れていないようだけど、すぐに病院に連れて行かないとと思った。
周りの方々もそう言ってくれた。
相手のワンコの飼い主にきちんと話して、もしこじれたら私たちが証人になってあげるからねと言ってもくれた。
私はあまりのショックにうなずくだけが精一杯で、お礼もそこそこに、家に帰った。
私も手から血が流れており、首には鈍痛が走った。
あいにくクルタ父が不在だったので、実家に電話すると、父も母もすぐに来てくれて、病院に連れて行ってもらうことが出来た。
動物病院で少し待ち時間が合ったので、その間私の消毒をしてもらう。
診察室に入ると、先生が、
「あなたの方が大丈夫?」
と聞いて来た。
私は真っ青な顔でいたせいだと、あとで思う。
診てもらうと十数か所噛み傷があり、すぐに毛を刈ってもらって消毒をして、化膿止めを打ってもらった。
幸い、今のところ縫合するほどではないようなので、化膿止めをもらって帰宅。
クルタ父も帰っており、事情を説明。
クルタは凹むわけでもなく、うろうろ歩いていたのだけど、そのうち、痛みがどっと出たのか、お座りやフセの格好が出来ず、両腿に深い傷があり、いつものように横たわることができない。
何より、まだ傷がふさがらず、あちこちの傷から血をにじませていた。
何とかクルタが足を曲げずに寝られるように寝床を作って寝かせては見たが、クルタはあまり休めなかったよう。
私も、恐怖が消えず、真っ青な顔をしていたらしい。
クルタより先に、みんな私を心配したのはきっとそういう状態の私が尋常ではなかったからだろう。
夜もあまり眠れず、クルタが動くと何となく起きて、大丈夫かな?って思ったりした。
夜の間、傷がジュクジュクしているところがあったので、気になり、今日も病院に行って、化膿止めを打ってもらった。
一晩たって、ようやく私も落ち着いた。
すると、あちこち痛くてたまらない。
青あざが結構あった。
クルタ父が火事場の馬鹿力でクルタを守ろうとして、いろんなところに力が入ったんだろうって言われた。
ああ、そうかもしれない。
とりあえず、何とか大事に至らずにすんで良かったけど、しばらくは散歩が怖いと感じてしまうだろう。
元々、ワンコと仲良く出来ないクルタだったが、ますますワンコが嫌いになっただろう。
いろんなトラウマが私にもクルタにも出来た悪夢のような出来事だった。
皆さんの住むところでもし、外飼いのワンコがいるのならどうぞ気をつけてください。
このような不幸な出来事は誰にでも起こりうることです。
このことを書こうかすごく迷いましたが、このようなことが起るということを皆さんに言いたかったので、あえて書くことにしました。
その相手のワンコのお宅はその時、あいにく子供さんたちしかいなくて、後から家に謝罪に来てくれました。
治療費(これからの分を含む)を持ってもらうことと、外にもうつながないということを約束してもらいました。
私がそのワンコを見ると、震えが止まらなくなるからです。
最後に、クルタの傷口。
痛々しいので、携帯で撮りました。
このような傷が10箇所くらいあります。
by kuruta96 | 2005-10-23 15:54 | クルタ